応用生物学科 ブログ

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八王子 2年制 ※八王子校のみ設置 中級バイオ技術者をめざす人のための学科情報ブログ 応用生物学科

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2008年10月11日 明日まで待てない! 紅華祭情報(でも、ちょっとだけ)

月曜日担当の中島です。

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紅華祭まであと1日になりました!

ところで、紅華祭は「こうかさい」と読みます。
日本工学院八王子専門学校と東京工科大学が合同で開催する文化祭です。
もともと仲良しの兄弟学校ですので、文化祭も共同開催で一緒に盛り上がってしまいます。

我が学科は実験室でべっこうあめカルメ焼きを、バイオの技術を駆使して製作いたします。
実験室への行き方は、6月16日に書き込んだ「実験室へご案内!」(←リンクしてあります)を参考にしてください。

下の画像は、今日撮影した片柳研究所棟です。今日の午前は雨が降っていましたので田中先生が撮影した時間帯はまだモヤがかかっていましたが、午後からこんなに良い天気になりました。

2008101102

 

 

 

 

6月16日の「実験室にご案内!」に貼り付けてある片柳研究所棟の画像と比較していただくと、空(雲)のようすが全然異なることにお気づきになると思います。6月は初夏の空、10月は秋の空、表情が全然異なりますが、それぞれきれいですね。
こんな美しい景色を八王子キャンパスでは堪能することができますので、ぜひ・ぜひ紅華祭においでください。

応用生物学科が所属するテクノロジーカレッジでは、全学科共同でものづくりフェスタ2008 in 紅華祭 を開催いたします。そちらの情報については、下記のブログに掲載されていますので、ぞちらも参考にしてください。

WEM開発日記 ← リンクしてあります!

応用生物学科は旧名称のバイオテクノロジー科(もしくはバイオニクス科)で出展していますので、お間違えにならないようにご注意ください。

バイオ バイオテクノロジー 食品 医薬品 専門学校 日本工学院 紅華祭 こうかさい

n-90811554 at 15:13 | この記事のURL | |

2008年10月11日 ノーベル賞

祝 日本人ノーベル賞 3人受賞

ノーベル文学賞では期待されたいた村上春樹さんが受賞には
なりませんでしたが、物理学賞で2名の先生、化学賞で1名の先生が
日本人で受賞されました。

「日本人の科学力を世界に知らしめた!」なんて表現する
報道などもありましたが、受賞された益川先生にいたっては
20年前の話で何をいまさら・・・なんておっしゃってましたね。

20年もすると技術は格段に進歩します。まだ、20歳になってない
人たちはまだ生まれてすらないわけで、ちょうど20年前ですと
テレビで言えば「とんねるずのみなさんのおかげです」という
番組がスタートした年で「ドラゴンクエスト3」が発売になり
学校を休んでまでゲーム屋さんに並んで手にいれるという光景が
ニュースにもなった時代でした。

そんな昔なわけですから、前回に野崎先生が書いておりますが
今回ノーベル化学賞を受賞された下村先生のGFPはすでに
学生実験でできるレベルまで昇華されています。
なんと日本工学院八王子専門学校では1年生のうち
このGFPを使った実験を行えるレベルまで上達します

実際に大腸菌にこのGFPを産生するための遺伝子を導入し
緑色に光る大腸菌を作り出すというなんとも幻想的な
実験をいたします。(GFPはオワンクラゲから発見されました)

GFPの緑色の蛍光発色はまさに未来への道を照らす
科学者の努力の光なのです。実際に光っている写真は
今年の実習が開催されている頃に再度お知らせしたいと
思います。


f3b1cf9a.JPG

明日は文化祭(紅華祭)です。
学校中がお祭り準備で活気付いて
いますよ!
あしたは、ブログもいっぱいUP
されると思いますのでお楽しみに




たなか

n-90811554 at 15:8 | この記事のURL | |

2008年10月10日 GFPでノーベル化学賞

野崎は最寄駅から歩いて学校まで通勤していたりするのですが、途中の街路樹の根元に生えているセンニンソウが白い花を咲かせ始めました。他にもなぜか多いツルマメ(ダイズの原種)も紫の花と小さな枝豆っぽいさやをつけています。

というわけで、すっかり秋です。

 

というわけで、例年、この時期の風物詩として「ノーベル賞受賞者の発表」があるのですが…(え、そんなことない?)今年の化学賞を受けたのはGFPのお仕事をされた3人でした。

 

GFP日本工学院八王子専門学校でも学生実験に使っています。GFPは紫外線を当てると緑の蛍光を発します。ですので適当なタンパク質の遺伝子にGFPの遺伝子をくっつけてやると、そのタンパク質の代わりにGFPができたりそのタンパク質とGFPがくっついたタンパク質ができたりします。これらは紫外線を当てると光るので、GFPをくっつけたタンパク質がどの細胞でできているのか、更に細胞のどの部分にあるのか、がわかるようになりました。

 

そのような研究では、以前は抗生物質の分解酵素や色素の前駆体の分解酵素、ホタルの発光酵素を使って調べていたのですが、細胞をすりつぶしたり、殺してから色素の前駆体をかけてやる必要がありました。生きたままの細胞を調べたい…それが研究者の願いでした。

 

そこでGFPを使うことを思いついた人がいました。今回の受賞者の一人、マーティン・チャルフィー博士です。GFP下村脩博士がはるか以前に発見していたのですが、それまで利用することを思いついた人はいませんでした。チャルフィー博士GFPを作る組換え大腸菌を作り、紫外線を当てると光ること、生きたままで観察ができることを確認しました。さらに組換え線虫でも同様に観察ができることも確認しました。

 

 その後、GFPの利用はいろいろな生物でされるようになりました。植物などでは細胞毒性が認められたり、うまくGFPが合成されなかったりしたのですが、GFP遺伝子を操作することで問題が解決されました。そこで「遺伝子操作で光の色を変えられないか?」と考えたのがチェン博士です。チェン博士GFPが光るメカニズムを解明し、色を変えることに成功しました。この技術で複数の種類のタンパク質を同時に追跡することが可能になりました。

 

 サザンブロットハイブリダイゼーションサンガー法によるシークエンシングもPCRも、ノーベル賞を獲ったテクニックです。これら無しでは現在のような生命科学の理解は進んでいなかったでしょう。

 

 学生実験で学ぶ方法や試薬にもこのような背景やドラマがいろいろあるわけです。PCRのマリス博士ってどんな人か……とか。そういうことも調べてみるとおもしろいかもしれません。

 

 というわけで、例年この時期には日本工学院八王子専門学校では

「紅華祭」なわけですが……

 

今年も応用生物学科はテクノロジーカレッジ主催の

「ものづくりフェスタ2008紅華祭」に出展します!

 

今年は

「つくってみようバスボム&スライム」

をやりますので、ぜひぜひご来場くださいね。

 

 

(忘れてた)今日の一冊

ここはひとつ

 

二重らせん ジェームス・D・ワトソン (著)

 

でいきたいと思います。

科学史に燦然と名を刻んでいるワトソンですが、悪ガキっぷりはなかなかのものです。というか、最近も人種差別発言で失言大魔王っぷりを発揮していたことは記憶に新しいですが……、昔っからこういうヒトだったんですね。

研究材料だけがこの本に登場するマクリントック女史もノーベル賞学者ですが、43年かかってます。今回の下村先生も46年かけてノーベル賞ですし、長生きするのもノーベル賞の秘訣なんですね。

 

n-90811554 at 16:26 | この記事のURL | |

2008年10月06日 カビ・酵母・細菌のお話し (2)

月曜日担当の中島です。

前回はカビ・酵母・細菌それぞれの大きさ、そしてカビと特にアオカビについて簡単に説明させていただきましたが、今回はその続きとしてクロカビの説明です。

クロカビは湿度の高いシーズンに壁などに生えてしまう、非常に迷惑なヤツです。

クロカビと呼ばれているカビにもいろいろ種類があるのですが、壁などに生えてしまうものはクラドスポリウムという種類のものだそうです。
最近の日本の家屋は冷暖房が普及して、温度はいつも快適な25度前後に保たれています。人間にとって快適な温度はカビたちにとっても繁殖しやすい温度ですので、湿度の高いシーズンは要注意です。また異常乾燥注意報が発令されるような季節でも、風邪の予防として加湿器を使用したり、室内に洗濯物を干したりすると湿度はかなり高くなりますので、やはりカビには要注意なのです。 

さて、クロカビが壁などに生えてしまうと、どんなイヤなことがあるのでしょう?

壁や天井、それからお風呂のタイル(正確にはタイルの目地)などに黒いシミがあるなんて、清潔な我が家というイメージとは正反対の状況で、極めて不快ですよね。また、壁の表面にカビが生えていなくても壁紙の下にクロカビが繁殖していることがあり、この状態がひどくなると壁紙がはがれてしまいます。天井や壁がどんどん黒くなったり、壁紙がはがれ落ちてくるなんて、まるで幽霊屋敷ですよね。  ウワ〜〜

しかし、クロカビの問題は見た目の美しさを損ねるというだけではありません!

クロカビも胞子(ホウシ)を放出します。実は空気中に飛散しているカビのホウシの中で、いちばん多いのがクロカビといわれています。そしてクロカビの胞子はアレルギーの原因物質として注目されているのです。クロカビが生えている家では当然クロカビの胞子もたくさん飛散することになりますので、アレルギーを誘発する確率も高くなるということです。 イヤですね〜  イヤ〜ン ヤメテ〜

家の壁などに生えるカビクロカビだけではありません(色とりどりのカビが壁に生えている状況なんて、考えたくもありませんけど・・・)。壁などに生えるカビの中にトリコスポロンという種類があるのですが、これはシロもしくはクリーム色のカビです。このトリコスポロンは、肺炎(夏型過敏性肺炎)を引き起こす原因物質として知られているのです。
壁などにカビが生えているからといって過度な心配をする必要はありませんが、アレルギー体質であったり、疲れて免疫が極端に低下しているような状況では注意するに越したことはありません。まずはカビの生えないような、湿度対策を考えましょう(定期的に換気するだけで、ずいぶん状況は異なるものですよ)。   

ここで、いつもなら書き込んだ内容に関係する画像をご覧いただくところですが・・・・

あまり不快な画像はどうかということで、アオカビのときはブルーチーズの画像をご覧いただいたのですが、クロカビの今回は適当なものが思い浮かびませんでした。
ということで、「今回は画像無し」ということでご勘弁ください。  ゴメンナサイ

さてここでお知らせです。
10月12日(日)・13日(祝)は、八王子キャンパスの文化祭(紅華祭)が開催されます。したがいまして、次回の中島の書込みは紅華祭の報告になりますのでお楽しみに 
 


※ 検索エンジン等でこのページに直接来られた方は、下記のリンク先に食品と
  バイオテクノロジー、カビ・酵母・細菌についての索引的ページを設けましたので、
  そこから他のページもご覧ください。

 食品とバイオテクノロジー、カビ・酵母・細菌  索引ページ

バイオ バイオテクノロジー 食品 医薬品 専門学校 日本工学院

n-90811554 at 5:0 | この記事のURL | |

2008年10月01日 「ccはどうして三毛ネコじゃなかったのか?」−ライオニゼーションとは−

今回は予告どおり三毛猫のお話です。

 

オスの三毛猫はものすごーく珍しい!と聞いたことがないですか?

それは毛を赤茶色にする遺伝子oX染色体上にあるからです。

染色体は1本のDNAを巻き取ったカタマリで、生物は普通、細胞中にゲノムを2セット持っていまから、同じ染色体が2個ずつあります。これらの対になる染色体を相同染色体といいます

 ところが、対になる染色体が見当たらない染色体もあります。このような染色体は性を決定する機能を持つことが多いので「性染色体」と言います。通常の染色体は「常染色体」す。ヒトやネコでは性染色体は大小2種類存在しX染色体Y染色体といいます。カモノハシは5対(!)の性染色体を持っているとか、カメは卵のときの温度で性が決まる!とか、性決定には面白い話しもあるのですが、今回は割愛。

XY染色体を持つ場合、オスはX染色体1本とY染色体を1本持っている個体ですメスはX染色体を2本持つ個体です。ところが、X染色体上には、働きが強すぎるとその個体が死んでしまう、アブナイ遺伝子があるようで、哺乳類ではメスの2つのX染色体の一方を不活性化するシステムが存在します。つまり発生の早い段階でどっちのX染色体を使うかが決まってしまい、以後、その細胞由来の細胞は必ず同じX染色体が不活性化されます。どちらのX染色体が不活性化されるかはランダムです。ネコではo遺伝子があるX染色体とO遺伝子があるX染色体を両方持つ場合には、発生の初期にどちらかのX染色体が不活性化されてしまい、黒と茶のまだらになります。つまり2種類(2本)のX染色体を持っているメスです

X染色体が不活性化される現象はメアリー・ライアンさんが発見したので「ライオニゼーション」と言います。ライオニゼーションのように、遺伝子情報はまったく変わっていないのに、遺伝子が働いたり働かなかったりする機構「エピジェネティック制御」といいます。

さて、三毛猫になるにはこの2色に加えて白ぶちが必要です。この白ぶちは前回お話ししたS遺伝子によって生じます。S遺伝子は白W遺伝子よりは劣性ですが、その他の体色に対しては優性なので「ニ毛」に白が加わって三毛になります。

 

CCというのは世界で初めて生まれた体細胞クローンネコの名前です。ベンチャー企業で2002年に生まれ、Nature誌に載りましたが、ネコクローンは売れず、この会社は一昨年に解散・・・・・・。

http://www.nature.com/nature/journal/v415/n6874/full/nature723.html

Fig.1の左に写っている、親(?)猫は典型的な三毛猫ですが、クローンであるCC(右の写真の子猫)はぶち猫に見えます。もしCCぶち猫だとすると、rainbowとクローンであるCCのゲノム構成は同じはずですから、CCにはXoXOの両染色体が存在しているにもかかわらず、少なくとも体表の細胞のすべてでXoが不活性化されていることになります。

通常、動物のエピジェネティック制御は胚発生時にリセットされることが知られていますが、体細胞クローンではリセットが正常に行われないケースがあるようです。CCの場合もライオニゼーションがリセットされなかったためにぶち猫になってしまったのかもしれません。

 

 

(忘れてた)今日の一冊

メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学 (光文社新書)  松永 和紀 ()

 

世間ではまたまた朝バナナダイエットなるものが大流行中です。ということで、再びこの本を載せておきます。

最近はキャベンディッシュだけでなくモラードモンキーバナナなども割と容易に入手できるので、食べ比べてみるといいです。主に酸味と香りの違いが面白いと思います。

あ、今はキャベンディッシュすら入手困難になってるのか・・・

 

by 野崎

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