カビ・酵母・細菌のお話し (1)
2008年09月29日 カビ・酵母・細菌のお話し (1)
月曜日担当の中島です。
唐突ですが、クイズです。
関東地方でいちばん雨が多い季節はいつでしょう?
「梅雨の季節に決まってるじゃん」という答えのヒト? ブッ!ブ〜!
正解は秋の長雨のシーズンなんです
秋雨前線が停滞し、それが台風の影響を受けて日本各地に大雨を降らせるこの季節が、実はいちばん雨がたくさん降る季節なのです。 イヤですね〜
さて、雨が多く湿度が高いシーズンに心配なのは ・・・・ そうです、カビです。
でも、カビっていったい何なのでしょう? ・・・・
中島が担当している食品とバイオテクノロジーのシリーズでは、度々カビ・酵母・細菌に触れてきましたが、それぞれについてちゃんと説明してはいませんでしたので、ちょっと順番は逆になってしまいましたが、今回からそれぞれについて簡単に説明させていただきます。
カビ・酵母・細菌はともに、肉眼では見ることができない微生物といわれる生き物です。
細菌はこれらの中でもいちばん小さく、だいたい1ミクロン(千分の1ミリメートル)以下の大きさです。酵母やカビはそれよりも大きく、およそ10倍前後といったところですが、それでも肉眼で見ることはできません。
パンに生えたカビは肉眼でも十分見えますが、それはカビが集まっているからで、顕微鏡を用いなければカビそのものの姿を見ることはできないのです。
カビは細い細胞が連なって繊維のようになって繁殖するため、糸状菌とも呼ばれています。また胞子(ホウシ)と呼ばれる植物の種のようなものをつくり、それを放出することでも繁殖します。
湿度の高いシーズンに食べ物に生えて、悪さをするカビの代表はアオカビです。ひとくちにアオカビと呼びますが、アオカビにもいくつかの種類があって人体に害の無いものから有害なものまであります。最近、日本でも食べられるようになったブルーチーズは、熟成のために無害なアオカビをチーズの内部に植え付けたものです。ゴルゴンゾーラ・チーズと呼ばれるチーズも、代表的なブルーチーズの一種です。また、アオカビからは肺炎の特効薬として知られるペニシリンが作られることは有名ですね。
とはいうものの、通常食品にアオカビが生えてしまった場合は有害であると考えるべきで、食べないほうが身のためというものです。 コワイヨ〜
ちょっと長くなってしまいましたので、次回へと続けさせていただくことにします。
さて、今回の画像はブルーチーズくんです。
私のブルーチーズ初体験はかれこれ10年ほど前になるのですが、香りが幼少のころから「食べてはだめよ!」と言われ続けていたカビと同じなので、ウッ! という感じでした。赤ワインと一緒に食べるとそれほど香りは気にならなかったのですが、しかし好んで食べるという状態にはなれないといった印象でした。ちなみに一緒にいた友人は、ひとくち食べてものすごく複雑な表情を示し、その後はまったく手をつけていませんでした。
あのときのブルーチーズが特別まずいものだったのか、それとも私が幼少からのすり込みによってカビの香りを受け入れることができなくなっているのか・・・・ 現時点では解明されていません。
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