カビ・酵母・細菌のお話し (2)
2008年10月06日 カビ・酵母・細菌のお話し (2)
月曜日担当の中島です。
前回はカビ・酵母・細菌それぞれの大きさ、そしてカビと特にアオカビについて簡単に説明させていただきましたが、今回はその続きとしてクロカビの説明です。
クロカビは湿度の高いシーズンに壁などに生えてしまう、非常に迷惑なヤツです。
クロカビと呼ばれているカビにもいろいろ種類があるのですが、壁などに生えてしまうものはクラドスポリウムという種類のものだそうです。
最近の日本の家屋は冷暖房が普及して、温度はいつも快適な25度前後に保たれています。人間にとって快適な温度はカビたちにとっても繁殖しやすい温度ですので、湿度の高いシーズンは要注意です。また異常乾燥注意報が発令されるような季節でも、風邪の予防として加湿器を使用したり、室内に洗濯物を干したりすると湿度はかなり高くなりますので、やはりカビには要注意なのです。
さて、クロカビが壁などに生えてしまうと、どんなイヤなことがあるのでしょう?
壁や天井、それからお風呂のタイル(正確にはタイルの目地)などに黒いシミがあるなんて、清潔な我が家というイメージとは正反対の状況で、極めて不快ですよね。また、壁の表面にカビが生えていなくても壁紙の下にクロカビが繁殖していることがあり、この状態がひどくなると壁紙がはがれてしまいます。天井や壁がどんどん黒くなったり、壁紙がはがれ落ちてくるなんて、まるで幽霊屋敷ですよね。 ウワ〜〜
しかし、クロカビの問題は見た目の美しさを損ねるというだけではありません!
クロカビも胞子(ホウシ)を放出します。実は空気中に飛散しているカビのホウシの中で、いちばん多いのがクロカビといわれています。そしてクロカビの胞子はアレルギーの原因物質として注目されているのです。クロカビが生えている家では当然クロカビの胞子もたくさん飛散することになりますので、アレルギーを誘発する確率も高くなるということです。 イヤですね〜 イヤ〜ン ヤメテ〜
家の壁などに生えるカビはクロカビだけではありません(色とりどりのカビが壁に生えている状況なんて、考えたくもありませんけど・・・)。壁などに生えるカビの中にトリコスポロンという種類があるのですが、これはシロもしくはクリーム色のカビです。このトリコスポロンは、肺炎(夏型過敏性肺炎)を引き起こす原因物質として知られているのです。
壁などにカビが生えているからといって過度な心配をする必要はありませんが、アレルギー体質であったり、疲れて免疫が極端に低下しているような状況では注意するに越したことはありません。まずはカビの生えないような、湿度対策を考えましょう(定期的に換気するだけで、ずいぶん状況は異なるものですよ)。
ここで、いつもなら書き込んだ内容に関係する画像をご覧いただくところですが・・・・
あまり不快な画像はどうかということで、アオカビのときはブルーチーズの画像をご覧いただいたのですが、クロカビの今回は適当なものが思い浮かびませんでした。
ということで、「今回は画像無し」ということでご勘弁ください。 ゴメンナサイ
さてここでお知らせです。
10月12日(日)・13日(祝)は、八王子キャンパスの文化祭(紅華祭)が開催されます。したがいまして、次回の中島の書込みは紅華祭の報告になりますのでお楽しみに
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