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カビ・酵母・細菌のお話し (4)

2008年11月03日 カビ・酵母・細菌のお話し (4)

月曜日担当の中島です。

前回はカビから発見された抗生物質について説明させていただきました。

何万種類も存在するカビには、人間に対して悪さしかしない種類もあれば、人間を化膿菌などから守ってくれる抗菌作用のある種類などもあるのですが、何しろ地球上にカビがどれだけの種類存在するのかもまだ完全には分かっていないような状況ですので、まだ知られていないけど人間にとって有用な性質を持つカビが存在するであろうということは、誰にでも想像つくところなのです。そのカビの未知なる有用性を探し出して、実用化につなげていくのもバイオテクノロジーの技術(応用生物学)ということになります。

さて、今回はアスペルギルス・グラウカスというカビについて説明させていただきます。やたらと長ったらしい名前のカビですが、このカビも実は日本人が古来から応用している馴染みの深いカビなのです。

このアスペルギルス・グラウカスは、別名カツオブシカビとも呼ばれています。そうなのです、このカビは麹(コウジ)と同様に古来から食品加工に応用されており、名前が示すように鰹節(カツオブシ)の加工に応用されています。

鰹節(カツオブシ)は鰹(カツオ)の身を、煮る骨や皮を取る煙りで燻(イブ)す表面の汚れを削る天日で乾燥させるカビを繁殖させる という実に手間をかけて作られます。また最後の削る天日乾燥カビ付けの工程を数回繰り返す場合もあります。そこで、このカビを付ける理由ですが、カビが鰹節の中から水分を吸い上げるので乾燥が進みます。またカビが鰹節のタンパク質や脂肪を分解するので、旨味成分や独特の風味が増加するのです。

昔のヒトが上記のようなアスペルギルス・グラウカスの性質をどうやって知ったのかは分かりませんが、麹(コウジ)の例と同じように、カビの性質を非常に上手に応用しているますね。

アスペルギルス・グラウカスと鰹節の関係については、「食品とバイオテクノロジー」シリーズで説明する方が相応しかったかもしれませんが、難しい名前だけど実は身近で応用されているカビということで今回説明させていただきました。

では、本日の画像です。   
今回も八王子キャンパスの画像です。

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左は毎度お馴染みの片柳研究所棟ですが、今回は真正面から撮影してみました。撮影したのは朝なのですが、中島がキャンパスに到着する時間は早めなので、誰も居ないキャンパスを独り占め状態で撮影できます。秋の青空をバックに、凛々しい姿ですね。  
右は片柳研究所棟の反対側、研究棟AとBの真ん中のセンタードームにある彫刻「朝の調べ」です。実は朝日をバックに彫刻が幻想的な雰囲気だったので撮影したのですが、携帯電話のカメラでは表現力に限界があって、撮影した画像は普通に成ってしまいました。 

秋の空がきれいなのは良いですが、日増しに朝の気温が下がってくるのがイヤですね〜ぇ・・・・   サブイノキラ〜イ

ところで、中島があまり張り切って書き込んでいると、月曜ブログ担当超強力サポート隊(女子部)である小林さん・石井さんが書き込めなくなってしまいますので、来週とその次の週の月曜日は中島の書込みをお休みとさせていただき、超強力サポート隊員(女子部)のお二人に書き込んでいただくことにいたしました。お二人のフレッシュな書込みにご期待ください 


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